① 保健機能食品の摂取で勘違いしがちな事例

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保健機能食品(3つの種類), 分かりやすく, 解説,

保健機能食品を摂取する際に勘違いしがちな事例について、以下の3点に分けて説明します。

1)保健機能食品の選択時
2)保健機能食品の使用時
3)保健機能食品と医薬品との併用時

  それでは、順番にご説明します。

1)保健機能食品の選択時

(1)保健機能食品には、特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品、栄養機能食品(コラムで各々の用途は説明済み)の3つの種類があり、それぞれ用途が異なるので、利用する目的(食後の血糖値が気になる方、血圧が高めの方、お腹の調子を整えたい方、ビタミン・ミネラルが不足している方等)に合ったものを選ぶこと。

(2)保健機能食品、特に機能性表示食品では、医薬品のような外観(錠剤、カプセル剤等)をしたものがあり、医薬品と勘違いすることがあるが、あくまで食品成分であることを忘れないこと。

(3)製品の表示(成分、含有量、1日摂取目安量、摂取方法、保管方法、摂取上の注意事項)は、自分で確認すること。

(4)保健機能食品以外の「いわゆる健康食品」については、国は保健機能的な効果、効能を認めていない事を理解しておくこと。

(5)有名人が摂取している、体験談で効果が見られたという話を聴いた、あるいは国も推奨しているというような虚偽・誇大広告もあり得るので、慎重に考慮すること。

2)保健機能食品の使用時

(1)保健機能食品は、医薬品ではないので、病気を改善するものではないこと。

(2)効果が見られないとき、食品だから安全と考えて、過剰に摂取するケースがあるが、一日摂取目安量を超えて過剰に摂取することは避けること(健康を害する可能性がある)。

(3)保健機能食品だけを取っていれば、健康の維持・増進になるのではなくて、あくまでバランスの取れた食生活、適度な運動、十分な休養が基本であり、あくまで保健機能食品は補助的なものと考えること。

(4)幾つもの保健機能食品を同時に摂取すれば身体によいと考えて、同時に何種類もの健康食品を摂取するのは避けること(それぞれに含有されている成分同士が、どのように作用するか不明の場合もあり、思わぬ健康被害を生じることもある)。

(5)保健機能食品と言えども、各人の体質によっては合わない成分もあるので、具合がおかしくなった時は、直ぐに製品の摂取を中止して様子を見ること。また、速やかに改善が見られない時には、病院を受診すること。

(6)ある一定期間摂取しても、効果が実感できない場合には、むやみに長期に摂取することなく、途中で、摂取を中止することも考えること。

3)保健機能食品と医薬品との併用時

(1)健康食品や保健機能食品は、基本的には健常なヒトが健康の維持・増進を図る上で摂取するもので、実際に疾患を有する方のために作られたものではない事を理解すること。

(2)医薬品と健康食品を一緒に摂取すると、効果がより良くなるという保証はなされていないと考えること。

(3)実際に疾患を有し、何らかの医薬品を服用している方が健康食品を摂取したい場合には、医薬品と健康食品の相互作用が報告されており、健康を害することがあるので、健康食品の服用を開始する前には、医師や薬剤師に必ず相談すること。

医薬品との併用に注意のいる健康食品/愛知県薬剤師会

【本項目における纏め】
本コラムの中で既に説明している項目もありますが、保健機能食品を正しく摂取するために注意する事柄を、製品を選択する時点、使用する時点、医薬品と併用する時点に分けて勘違いしがちな点を纏めてみました。健康でいるためには、食生活、運動、睡眠等の生活習慣を改善維持するとともに、保健機能食品を適切に取り入れることで、日々の健康の維持・増進の改善に役立つことが期待されています。
 上記した勘違いしがちな点に注意して、保健機能食品等を上手に活用して、健康の維持・増進を図る事により、病気になるのを出来るだけ遅らせることが期待されます。

関連記事 ② では、「特定保険用食品(トクホ)の広告自主基準」について、説明いたします。

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